So-net無料ブログ作成
メッセージを送る
作家ま行 ブログトップ
前の10件 | -

劇場 又吉直樹 [作家ま行]


劇場

劇場

  • 作者: 又吉 直樹
  • 出版社: 新潮社
  • 発売日: 2017/05/11
  • メディア: 単行本



表現が繊細で、描写も哲学的なのだが、

身近に感じる心地よさ。

時として、セピア色に見えたり、

はっきりしたカラーに見えたり。

心情の伝え方が絶妙で、

恋愛に対する不器用さが、

切なく、痛いほど伝わってきます。



演劇の道を、試行錯誤しながら進んでいこうともがく永田。

沙希との出会い。

二人は恋人同士になるが、
我が道を行く永田の個性的な性格に、惹かれつつも、
月日が経つにつれ、前進しない現状に、
沙希は疲れを感じるようになる。

彼女の献身的な支えに甘え過ぎていた。

すべてを支配しているつもりはなかった。


つまらない嫉妬心。

認めたくない自分。


大切な人なのに、言葉と態度がついていかず、

自分の身勝手さに、気付かないふりをしてきた。


辛い思いをたくさんさせた。


彼女は、弱い自分に鎧を着せて、
東京で頑張ってきたが、
不安要素が、一気に押し寄せて、
心がパンクしてしまった。


全く性格の違う2人。
恋愛は哲学では、解明できない。

ちっちゃな自分。

自分は、男として、一歩踏み出すことができるのだろうか。


・・・少し優しくなれた気がする。









nice!(18)  コメント(0) 
共通テーマ:

この世の春 宮部みゆき [作家ま行]


この世の春 上/下

この世の春 上

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社: 新潮社
  • 発売日: 2017/08/31
  • メディア: 単行本



この世の春 下

この世の春 下

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社: 新潮社
  • 発売日: 2017/08/31
  • メディア: 単行本




精神の成す異変なのか、
それとも怨霊の仕業なのか。


医学で解明できる事象と、
科学でも解明できぬ事象が交錯しあう。



乱心とされ、五香苑に幽閉された北見重興公。


父である大殿を殺害するは、鬼と化した狂気の姿。

幼き男子で優しい心を持つ琴音の名を持つ姿。

妖しく泣き叫ぶ女は・・・


繰り返し現れる複数の魂は、自らを守るための心の叫び。



呪をかけるために行われた惨い事実。

十六年前の幼き男子の失踪事件は、

北見家を陥れるための企みと繋がりがあった。


幼き時に父から苛められた忌まわしき記憶。

白い面にかけられた呪。


死者の霊魂に呼びかけ、意を通じ合わせる「御霊繰」

昔、御霊繰屋が住むの出土村が焼き払われた件。

闇に葬られた真実と、すべてが繋がっていく。



重興の心が、浄化されるは、

過去の出来事と因縁を理解した時。



真実を探るために、重興を救う為に、

闇に葬られた幼き魂を救う為に、皆、立ち向かう。








nice!(14)  コメント(0) 
共通テーマ:

宮辻薬東宮 宮部みゆき他 [作家ま行]


宮辻薬東宮

宮辻薬東宮

  • 作者: 宮部 みゆき他
  • 出版社: 講談社
  • 発売日: 2017/06/21
  • 単行本(ソフトカバー)



宮部みゆき、辻村深月、薬丸岳、
東山彰良、宮内悠介の
頭文字をとって「宮辻薬東宮」

今を代表する作家さんの書下ろしアンソロジーです。
テーマはホラーのバトンリレー。

宮部さんを筆頭に、続く摩訶不思議な世界。

じわりと何気に迫る恐怖。

さすが、巨匠たちの作品は、奥深く、新しい。

ホラー好きはもちろん、
そうではない方にも、おすすめです。



nice!(18)  コメント(0) 
共通テーマ:

緑色のうさぎの話 道尾秀介 半崎信朗 [作家ま行]





「月と蟹」で直木賞を受賞した道尾さんが、
17歳の時に描いた絵本です。

20年経ち、半崎信朗さんの絵で発行されました。
とても素敵です。

道尾さんの繊細な文章や詩が、
絵ととても合っています。



切なく、儚い生命

社会での生きづらさ

他と違っていても大丈夫

本当の心は、温かい











nice!(13)  コメント(0) 
共通テーマ:

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編 村上春樹 [作家ま行]

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編
著者: 村上春樹
出版社: 新潮社
価格: ¥ 1,944
発売日: 2017/02/24
発売日: 2017/02/24


「騎士団長殺し」の画が導き出した世界の環.

死期が迫る作者・雨田具彦の無念を解消させようと
操られるがごとく、その環に巻き込まれる。

画を媒介に次々に現れるメタファーなるもの。

光は影、影は光

無と有の境界で、見たものとは・・・・


現実に、もう一つの世界は、
繋がりあい、不確かな、しかし強固な感覚を運んでくる。

自分の中で、信じ続けられるのなら、
それは確かな事なのである。



「1Q84」を思い出しました。
世界観に通じるものがあって、
独特なワールドに引き込まれます。
現実の世界のリアルさと、非現実的な世界が、
立体と平面のようで、相反するものとして捉えられる反面、
日常に必然的に取り込まれていく様で、
その境目が凄いと思いました。








nice!(13)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編 村上春樹 [作家ま行]

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編
著者: 村上春樹
出版社: 新潮社
価格: ¥ 1,944
発売日: 2017/02/24


村上春樹氏の最新作。

「時間を自分の側につけなければならない。」

これまで描いてきた肖像画への気持ち。
突然告げられた妻からの別れ。

歯車がどこかで狂い、
あるべき道が目の前から消えた。

ひとり旅に出る。

頭から離れない「白いスバル・フォレスターの男」

愛車のプジョーが自分の代わりに死んだ。


その後、旧友である雨田政彦の父具彦の家に
住むことになる。

高名な日本画家である雨田具彦。

屋根裏から出てきた一枚の絵画。

タイトル 「騎士団長殺し」



一人豪邸に住む「免色」という男からの肖像画の依頼。

何かに導かれるように、起こる奇怪な事象。

深夜の鈴の音。

根源を突き止めるも、
謎のイデア、騎士団長と名乗る
不可思議なものの出現。

底の知れない男「メンシキ」の画を書き進めるうちに、
今までにない程のあふれ出る衝動に突き動かされ、
一心不乱に描き上げた肖像画は、
何物にも代えがたいものになった。

内なる声、奥深く渦巻くものは、
自らの衝動によって、被写体と同化する。


メンシキの次なる依頼。
自分が足を踏み入れてよいのか。

しかし、描きたい気持ちには抗えなかった。

ある少女の肖像画を描き始める・・・・。



静寂の中に、自分の考えを超える出来事。

一人考え、物事を組み立て、検証するも、
全ては自らの範囲を超えたところにある。

受け入れ、再び静謐さを取り戻すことは、
並大抵の事ではないだろう。



「時間を、味方につけなくてはならない。」




nice!(14)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

羊と鋼の森 宮下奈都 [作家ま行]

羊と鋼の森
著者: 宮下奈都
出版社: 文藝春秋
価格: ¥ 1,620
発売日: 2015/09/11


2016年本屋大賞受賞作品。

情景が目の前に浮かび上がる感覚で
物語に引き込まれます。


森の静謐さと生命の息吹、自然の力強さ、
研ぎ澄まされた音・・・。

音は、自然との対話・・・

森の中にいると、自由を感じる。

ある日、学校のピアノに調律師を案内した事がきっかけで、
平凡な僕に、未来への希望が見えた。

その調律師は、素晴らしかった。
いつか、いつか僕も、その音を作りたい。

調律師養成の学校で勉強をし、
あこがれの調律師である板鳥氏のいる江藤楽器に就職した。

先輩の柳さんに付いて、調律を学ぶ。
様々な試練、挫折を繰り返す。

どうしたら上手くできるのだろう。

ある双子の女子高生のピアノの調律が、
後の僕の進むべく道を教えてくれた。

ピアノの個性を見つめ、
弾く人の特性を考慮し、
能力を発揮できるように、音を作り出す。


音は、奏でる者の心を浮かび上がらせる。




ピアノ演奏の素晴らしさを支える調律師。
音に対して、これほどまでに深く関わりあっているとは、
正直、知りませんでした。
私も、昔ピアノを習っていましたが、
ピアノに対しての強い思い入れはありませんでした。
何十年も調律されていない実家のピアノが
かわいそうになりました。(--,)





nice!(15)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

希望荘 宮部みゆき [作家ま行]

希望荘
著者: 宮部みゆき
出版社: 小学館
価格: ¥ 1,890
発売日: 2016/06/20


誰か」「名もなき毒」「ペテロの葬列」に続く杉村三郎シリーズです。

ドラマで観た「名もなき毒」「ペテロの葬列」の
杉村役・小泉孝太郎氏が
ずーっと頭の中で登場していました(^。^;)

ただ事件を解決に導くだけではなく、
杉村氏や登場人物、事件の深底に人間味があるところが、
この小説の魅力だと思います。



杉村三郎は、家族も仕事も失い
実家に戻り生活する中、
以前、数々の事件に巻き込まれていた(引き寄せていた)経歴が、
地元の探偵事務所の目にとまり、
ある事件に関わることになる。

その後、地元から離れ、
単独で東京に探偵事務所を構えることになった杉村。
やはり事件を呼ぶのか?!依頼が舞い込む。

事件を解決する上で大切な事。
関わりのあるすべての人たちの思惑、希望、心情を把握する。
言葉の裏に隠された本当の意味を解明するために、
杉村は持ち前の洞察力を発揮する。

今回も、難事件を次々に解決に導いていく。



nice!(18)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

コンビニ人間 村田沙耶香 [作家ま行]

コンビニ人間
著者: 村田沙耶香
出版社: 文藝春秋
価格: ¥ 1,404
発売日: 2016/07/27


第155回芥川賞受賞作。
とても読みやすく、面白かったです。


「普通」とは何なのか。


子どもの頃から、人は私を怪訝な目で見る。

親が私の事で、泣いている。

なぜ、泣いているのかわからない。


いつしか、自分の言葉は一切、口にせず、
行動も起こさなくなった。


そして大人になった。

18年間、コンビニでバイトをしている。

36歳、独身、彼氏なし。

話し方、身の回りの物、服装などは、

すべて、周囲の人を真似ることで、

バランスをとってきた。


私には、感情がない。


成り行きで同棲することになった白羽。

彼も、社会から外れた感覚を持つ。

妹に男と住んでいると話すと「治った」?などと、大喜びされた。

喜ばれたので、しばらく飼ってみることにした。

そして、エサを与える。


飼い続けるには、もっと収入が必要である。

バイトを辞め、就活するが・・・。

結局のところ。。。




異分子を排除するような世の中。

みんな一緒が、普通なのか?

普通をみんな装っているだけなのではないのか?

大多数が理性という名のもとに、

意識的に頑張っているのではないか・・







nice!(16)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

スタフ staph 道尾秀介 [作家ま行]

スタフ staph
著者: 道尾秀介
出版社: 文藝春秋
価格: ¥ 1,728
発売日: 2016/07/13


ランチワゴンを経営する夏都。
別れた旦那がローンと共に残していったワゴン。
お客もそこそこ来て、
ある微妙な数学教師も通ってくる。

ある時、保健所を装い乗り込んできた若者に、
ワゴンごと連れ込まれた先には、
中学生アイドルのカグヤとその取り巻きがいた。

カグヤの姉は結婚を控えた有名な女優。
昔のスキャンダルの証拠写真を消す為に、
夏都は拉致されたようだ。

が、人違いだった。

乗りかかった船というか、夏都の性分というか、
預かっている姉の息子である智弥が
カグヤのファンであると
思い込んでいたこともあり、
この件に、関わることになる。

数学教師と智弥も、仲間に加わり、
事に挑む。

写真の削除は、簡単なものではなかった。
色々な思惑が、事件を難解にしていった。



事の真相は、
あまりにも予想に反するもので、
同時に、登場人物が中学生だった事を
改めて思い知らされたラストでした。

エンターテイメント性が高く、
時々、クスッと笑えたりも。







nice!(21)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:
前の10件 | - 作家ま行 ブログトップ